2009年4月30日木曜日

ななちゃんの身の上話(5)



ななちゃんの舌の付け根に出来た腫瘍の生検には、朝絶食で病院へ
連れて行かねばなりません。前もって実家である I さん宅と、
以前ごはんをもらっていた F さん宅へ、検査予定日にはごはんを
あげないようにお願いしておきました。

検査当日。 朝ごはんをあげずに知らん振りをしておいて、午前10時頃
おなかをすかせてやって来たななちゃんを拉致して病院へ
連れて行きました。
全身麻酔で舌の腫瘍の一部を切除して検査に出し、
歯周病の原因となっていた奥歯を全部抜歯されて帰ってきました。

数日後、組織検査の結果が出ました。
 「好酸球性肉芽腫症」、良性の疾患でした。
僕も奥さんもほっと胸をなでおろしました。
ステロイドの投与で改善するとのことなので、またまたななちゃんの
身柄を確保して病院へ。
抜歯で炎症の原因がなくなったためか、腫瘍は自然に縮小傾向に
あるようでしたが、ステロイドの注射を2回おこなって、
腫瘍は跡形もなく消えてしまいました。

その後のななちゃんは食欲旺盛、歯がないのに食べる食べる。
ただ、病院通いが相当いやだったのか、午後の4時頃
(よく病院へ連れて行っていた時間帯)には、
僕や奥さんの姿を見ると、さりげなく距離をとって逃げていくように
なりました。

そういえば診察室の中では、瞳孔がまん丸に開いて、
肉球に汗をじっとりかいてましたっけ…

「病院に連れて行かれると嫌なことをされる」ことは
しっかり学習するのに、どうして
「病院に行くと、具合が悪いところが良くなる」ことは
覚えてくれないのでしょうか?

2009年4月27日月曜日

ななちゃんの身の上話(4)

その翌朝。ななちゃんはごはんを食べに姿をあらわしました。
まだ口の中が気持ち悪そうで、よだれを垂らし、
食べにくそうにしていましたが、
ウェットフードをゆっくりと、全部食べてくれました。
僕らも胸をなでおろしました。

それからななちゃんの病院通いが始まりました。
2週間後にもう一回抗生物質の注射、いろいろな病気の検査
(幸いなことに、色々な感染症ウイルスは全部陰性でした)。
混合ワクチンの接種(普通は一年に一回ですが、
多分何年もワクチンを打ってないようなので、
一ヵ月後にブースターとしてもう一回)。
ノミ・フィラリア駆除のためにレボリューション6%の滴下。

そうこうするうちに、ななちゃんは食欲はあるものの、
なんだか食べるのが遅くなって来たような感じがしていました。
食べ物が飲み込みにくそうでした。
何度めかの診察のとき、先生が口の中をのぞくと、
口の奥、舌の付け根に平べったい、一円玉くらいの腫瘍が見つかりました。
表面を綿棒でこすって細胞を調べましたがよくわかりません。
「ひょっとしたら悪性のものかもしれませんね。はっきり診断を付けるには、
麻酔をかけて腫瘍を少し生検して組織検査をする必要がありますね。」

さあ大変。もし腫瘍が悪性だったら、どんどん大きくなって、
ごはんが食べられなくなってしまうのでしょうか?
それ以前に、検査のためには朝絶食で病院に連れていかなくては
なりません。ななちゃんは外猫なのに、そんなことが出来るのでしょうか?



2009年4月26日日曜日

ななちゃんの身の上話(3)

去年の5月のある日曜日の朝、ななちゃんは姿を見せませんでした。
昼ごろ姿を見せたななちゃんは、口が閉じられない様子で、よだれをだらだら流して辛そうにしていました。
「ななちゃんの様子がおかしい!」
いままでちゃんと動物を飼ったことがない僕たち夫婦は、すっかり動転してしまいました。
電話帳やインターネットで、日曜でも診てくれる、近くの動物病院をさがして、ななちゃんを連れていきました。
診断の結果は歯周病。外猫なので毎日抗生物質を飲ませるのは自信がないので、2週間持続する抗生物質を注射してもらって帰ってきました。
駐車場で自由になったななちゃんは、すぐにどこかへ姿を消してしまいました。
「このままご飯が食べられずに、衰弱してしまったらどうしよう?
このままななちゃんに会えなくなっちゃうんじゃないだろうか」
不安な一夜が過ぎました。

2009年4月25日土曜日

ななちゃんの身の上話(2)

最初にななちゃんにごはんをあげ始めたのは1階のFさんでした。

それにつられて我が家でもななちゃんにごはんをあげるようになりました。

我が家とFさん宅との2けんからごはんをもらう生活がしばらく続きましたが、

Fさんがごはんをあげられなくなり、我が家がメインの食事処になりました。

毎朝毎晩、ドアの前でごはんを待っています。


2009年4月19日日曜日

ななちゃんの身の上話(1)



ななちゃんが、最初の飼い主である I さんに保護されたのは、
1998年の5月1日のことだったそうです。
そのころで生後6ヶ月くらいだったそうですから、生まれたのは
1997年の終わりごろだと思われます。

最初の飼い主 I さんのお宅で育てられ、避妊手術も施されたのですが、
先住猫さんたちとの猫関係の折り合いが悪く、家出をしてしまったのです。

そういう事情でななちゃんの外猫生活が始まったのですが、
どうやらご飯だけはI さんのお宅へ食べに行っていたようです。

I さんのお宅の近くをテリトリーにした外猫(半野良)生活を続けていたななちゃんでしたが、I さんのお宅のすぐ近くである我が家の駐車場で昼寝をする姿は5~6年前から見かけていました。
ご覧のとおりのさび猫で、これ以上地味な柄はない、というか「残念な」見た目の猫、というのが最初のころの印象でした。

2009年4月16日木曜日

やけてないトタン屋根の上の猫

暑くもなく寒くもないこんな日は、お昼寝をするに限ります。



ご近所の家の屋根の上には見知らぬ猫が。



ななちゃんも負けていません。

2009年4月12日日曜日

保護色

せっかく部屋番号を付けたのに、
暖かくなったら203号室にはめったに入らなくなりました。

食事の時間以外はどこにいるのか、姿をなかなか見せませんが、

植え込みの中を良く見ると、


見事に風景に溶け込んでいます。

人間からみるとちょっと残念な見栄えも、
ちゃんと役に立っています。

2009年4月3日金曜日

食住接近

ななちゃんの段ボールハウスは、我が家の玄関先にあります。


ごはんを食べるのも玄関先なので、職住接近ならぬ食住接近です。

家猫ほどではありませんが。



我が家が202号室なので、部屋番号をつけてあげました。


大家さんにはないしょです。


2009年4月2日木曜日

嫌がらせ?

タイヤで爪とぎをするだけならまだいいのですが、
僕が車をバックで駐車しようとすると、決まって車の後ろに回りこみます。


車がバックで近づいてきても、悠々と毛づくろいをはじめます。

帰るのが遅くなった日ほど、なかなか車の後ろから
移動してくれません。





ごはんが遅いのを怒っているのか、わざとやっているとしか思えません。

2009年4月1日水曜日

爪とぎ

僕が車で仕事から帰ってくると、晩ごはんの時間です。



ごはんの期待が高まるからなのか、決まって車のタイヤで爪とぎをします。


以前に高速道路をドライブしていたときにタイヤがバーストしたことが

ありましたが、まさか…